古くてボロボロな車や故障して動かない車などを処分する場合、買取をしてもらえるのか廃車にした方がよいのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。損をしないで車の処分をするためにこの記事では、買取と廃車のどっちがお得なのか、なるべく高く買取してもらうコツ、買取業者を選ぶ際のポイントなどをご紹介します。

車の処分は廃車と買取のどっちがお得？

走行距離が10万kmを超えているような古い車や、事故で動かなくなってしまった車など、廃車寸前の状態の場合、処分するのに買取と廃車ではどちらがお得なのでしょうか。

・買取のほうがお得

買取と廃車では、基本的に中古車買取業者に依頼した方がお得です。古くてボロボロ、走行距離が10万kmを超えている、故障して動かないなどの状態であっても多くの場合において買取をしてくれます。

・買取価格ゼロだったら廃車買取業者に依頼

中古車買取業者で査定が0円～50,000円だったときは、廃車の買取を専門に行っている廃車買取業者に依頼することをおすすめします。

廃車にする場合、車の解体手続きや登録抹消手続きをしなければならず、これらを自分で行うとなると手続きの費用がかかります。しかし、廃車買取業者に依頼した場合は無料で引き取ってくれるので、手続き費用がかかりません。さらに、査定で数千円程度の買取価格がつくこともあります。

また、車検の残り期間が1ヶ月以上ある場合は、自動車重量税などの還付金を受け取れます。このように廃車買取業者に依頼すれば、費用も手間もかからずに済むので、中古車買取業者で査定額50,000円以下だったときは依頼してみましょう。

・スクラップ業者への依頼は費用がかかる場合がある

中古車買取業者で買取価格がつかなかった場合、スクラップ業者へ依頼して車を処分してもらうことも可能です。

スクラップ業者における買取価格は、鉄の相場価格になります。鉄の相場は常に変化しているので買取価格がわかりにくいかもしれませんが、おおよその買取金額は、軽自動車が5,000円～12,000円、普通自動車が排気量によって10,000円～40,000円です。

ただし、多くの場合において登録抹消手続きの申請費用、自走できない場合はレッカー代、スクラップ費用、廃車手続き代行費用を請求されます。

なかでも廃車手続き代行費用は、業者にもよりますが1〜2万円程度、レッカー代は1〜3万円程度かかるので、廃車手続きを自分でやり、かつ自走できる状態でスクラップ業者に引き渡しができないと手元にお金が残らず、むしろ赤字になってしまいます。

 

廃車寸前でも買取価格がつく理由

なぜ廃車寸前のような車でも買取価格がつくのは、以下のような理由からです。

・再利用できる部品が残っている

走れる状態の車として販売できなくても、車を解体して再利用できる部品があれば、それを販売して利益を得られます。そのため見た目がボロボロであったり、動かない状態だったりしても買取価格がつくのです。

・海外に需要がある

買取業者は複数の販売ルートを持っており、日本車の需要がある国に輸出して利益を得ているケース多くあります。

日本では、走行距離が10万kmを超えている車は価値が低いと評価されますが、日本車は性能が高く故障しにくいとして海外で人気があり、走行距離が10万km以上であっても需要があります。実際、走行距離が20万kmを超えていても、問題なく利用されていることも少なくありません。

このようなケースもあることから、一見すると価値のないように感じる車でも買取価格がつくのです。

・車体に使われている鉄にリサイクル価値がある

車は鉄でできているので、鉄にリサイクル価値があります。そのため、修理しても動かない、これといって再利用できる部品がないなどの車であっても、買取価格がつくことがあるのです。

鉄の重量によって買取価格が決まるので、軽自動車よりも普通自動車の方が有利になります。

なるべく高く買取してもらうコツ

少しでも高く買取をしてもらうには、相場の情報収集や売る時期のタイミングなど、覚えておきたいポイントがあります。

・一括査定をしてから依頼する

中古車の一括査定サイトを利用して、複数の業者に見積もりをとってから依頼先を決めましょう。相場よりも少し低い金額を提示してくる営業マンも多いので、1社だけの査定では適正な金額なのか判断できず、損をしてしまうこと可能性があります。

場合によっては数十万円もの査定額の差が出ることもあるので、一括査定をして最も高い査定額を提示してくれる業者に依頼しましょう。

・買取価格が高まる時期に手放す

車は3〜4月と9〜10月に需要が高くなる傾向にあるので、その時期の前に売却すれば、高く買取をしてもらいやすくなります。新年度を迎える3〜4月は、新しい環境になって車が必要となる人は少なくありません。

そのため、買取業者はたくさんの車を仕入れたいので、人気の車種でなくても比較的高い買取金額で買い取ってくれる傾向にあります。

また、企業の中間決算期である9〜10月も相場が上がりやすいので、決算期前も売却に適したタイミングです。

・車をきれいな状態にしてお

傷やへこみなどが少ないきれいな状態であるほど、査定で高く評価されます。また、車内に臭いが染み付いていないかなども査定額に影響します。

そのため、普段から洗車や車内掃除をして、できるだけボディ表面の汚れの固着や車内の臭いの染み付きを抑えるようにしましょう。

・傷やへこみは修理しないまま依頼する

傷やへこみがある場合、修理してから査定に出すのは割が合わないのでおすすめではありません。というのも、修理にかかった費用を上回る査定額が出るケースが非常に少ないからです。

だからといって自分で下手に補修してしまうと、それがかえってマイナス評価につながることもあります。そのため、傷やへこみがあってもそのままの状態で査定を依頼しましょう。

買取業者を選ぶ際のポイント

悪徳な業者に引っかからないよう、買取業者を選ぶ際は以下のことを考慮しましょう。

・買取実績が多い

基本的に、買取業者のHPには買取実績が記載されているので、買取実績が多い業者を選びましょう。買取実績が多いということは、それだけ多くの利用者がいることを意味するので信頼度が高いと判断できます。また、買取事例を公表している場合も多いので、そのような業者を選べばより安心です。

・細かくチェックして査定をしてくれる

細かくチェックして査定をする業者を選びましょう。車の査定基準は、車のボディ・内装・エンジンなど、細かく分かれているので、査定は程度時間がかかるものです。それにもかかわらず数分程度ですぐに終わる場合は、しっかりとチェックしていないことが疑われます。

査定にプラスになる点が評価されていないと、相場より低い買取金額になってしまうので気をつけましょう。

・税金の還付の説明をしてくれる

廃車にする場合は、税金の還付金について事前に説明があるか確認しましょう。というのも、還付金を含めた買取金額になっていることもあるからです。

買取金額とは別に還付金を受け取れると思っていたのに、思いのほか手元にお金が残らなかったということなりかねません。還付金について必ず確認しましょう。

・買取の即決を迫る業者はNG

買取の即決を迫る業者は要注意です。他の業者と比較する猶予を与えず、「今のタイミングで売却しないと、今後はもっと相場が下がる」などと煽って契約させようとする業者もなかには存在します。

しつこく即決を迫る場合は、こちらの状況を考慮していない悪質な業者である可能性が高いと考えられます。トラブルが起きかねないので十分に注意しましょう。

まとめ

古い車や一部が破損している車などを処分する際に、買取と廃車でどっちが得なのか迷ったら、まずは中古車買取業者に査定してもらいましょう。廃車寸前の車でも、再利用できそうな部品があったり、海外に需要がある車であったりすると買取価格がつくのでお得です。

もし、中古車買取業者で査定額が0円だった場合でも、廃車買取業者に依頼をすれば、廃車手続きの費用も手間もかからずに処分できます。信頼できる買取業者を選び、賢く車を処分しましょう。